「ゴミ屋敷」と聞くと、足の踏み場もないほどゴミが積み重なった部屋を想像するかもしれません。しかし実際には、「ゴミ屋敷」と感じる基準は人それぞれで、程度の差も大きく、「自分の部屋はゴミ屋敷なのかな…」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
この記事では、ゴミ屋敷の片付け費用相場を、荷物の量や間取り別に詳しく解説します。
また、ゴミ屋敷の片付け業者を選ぶポイントや片付けの流れについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ゴミ屋敷と言っても認識に雲泥の差がある
「ゴミ屋敷」と聞くと、床一面にゴミが散乱し、足の踏み場もないような状態を想像する方が多いかもしれません。中には、天井までゴミが積み上がっているようなケースもあるでしょう。しかし実際には、「ゴミ屋敷」と感じる基準は人それぞれで、ゴミの量や種類も大きく異なります。
そのため、「ゴミ屋敷の片付け費用はいくらですか?」という質問に対して、一概に「○○万円です」と答えることはできません。
この記事では、ゴミ屋敷片付け費用の内訳を詳しく説明し、さらに間取りごとに具体的なゴミの量を例示しながら、費用相場をわかりやすく解説していきます。
ゴミ屋敷片付け費用の内訳
ゴミ屋敷の片付け費用は、主に3つの要素から構成されます。
- 人件費
- ゴミの処分費
- 清掃費
人件費
片付け作業を行うスタッフの人件費です。1人あたり1.5~3万円が相場ですが、業者によって費用は変動します。ゴミの量や作業内容によって必要なスタッフの人数も変わるため、人件費はそれに応じて増減します。
また、仕分け・分別を行うスタッフだけでなく、部屋から袋や家具の搬出、玄関からトラックに運ぶスタッフ、トラックに積み込みを行うスタッフも作業には必要です。特に、玄関からトラックまでの距離が長い家やマンションの場合、人件費が高くなる傾向にあります。
ゴミの処分費
ゴミの処分費用は、〇〇円/tまたは 〇〇円/㎥など、重量または体積で計算されます。どちらを採用するかは業者によって異なりますが、最終的な金額にはあまり差がないため、どちらの計算方法がよいということはありません。
なお、廃棄物種類によっても処分費用が異なります。可燃ゴミ、不燃ゴミ、粗大ゴミ、家電リサイクル法対象品など、ゴミ屋敷のなかにどのようなゴミがあるのかによっても変わってきます。
清掃費
ゴミを片付けた後の清掃費用も発生します。簡単な清掃であれば全体金額のなかに組み込まれますが、元ゴミ屋敷でハウスクリーニングのような専門的な清掃が必要な場合、5~20万円の費用が別途必要になります。
【間取り別】ゴミ屋敷の片付け費用の相場
ゴミ屋敷の片付け費用は、ゴミの量や種類、作業内容、業者によって異なります。そのため、一概に「いくら」と断言することは難しいです。しかし、間取りはゴミの量と密接に関連しているため、費用相場を考える上で重要な指標となります。ここでは、2トントラック1台あたり15~20万円という相場をもとに、
2トントラック1台につき15~20万円が相場
一般的な2トントラックは、容量にして約8~12㎥(立米) の荷物を積載できます。ゴミ屋敷の片付けにおいては、2トントラック1台あたり15~20万円が目安となります。そのため、トラック1台分で15~20万円、2台分で30~40万円、3台分で45~60万円が相場と考えるといいでしょう。
ただし、これはあくまでも平均的な費用であり、ゴミの量や種類、立地条件、エレベーターの有無などによって費用は大きく変動する可能性があることを念頭に置いておきましょう。
間取りごとのゴミ屋敷の片付け費用相場
間取りごとの片付け費用相場をまとめると、以下のようになります。
間取り | 費用相場 | ゴミの量の目安 |
---|---|---|
1R/1K | 8万円~25万円 | 軽トラック1~2台分、2トントラック1台 |
1DK/1LDK | 15万円~40万円 | 2トントラック1~2台 |
2DK/2LDK | 25万円~60万円 | 2トントラック2~3台分 |
3DK/3LDK | 35万円~80万円 | 2トントラック3~4台分 |
4LDK以上 | 50万円~ | 2トントラック5台分~ |
ただし、上記はあくまでも目安です。実際の費用は、ゴミの量や種類、作業内容、立地条件などによって大きく変動します。必ず複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
ゴミ屋敷の片付け業者を選ぶポイント
ゴミ屋敷の片付けは、専門業者に依頼するのが一般的です。しかし、数多くの業者があり、どこを選べば良いか迷ってしまうことも多いでしょう。ここでは、信頼できる業者を選ぶための4つの重要なポイントを解説します。
料金体系
料金体系は、業者選びで最も気になるポイントの一つです。明確でわかりやすい料金体系の業者を選ぶことが重要です。
見積もり時に、基本料金、オプション料金、追加料金など、費用に関する詳細な説明があるか確認しましょう。「一式○○円」といった曖昧な表現ではなく、作業項目ごとに単価が明示されている業者が理想的です。
また、一定量のゴミの処分を定額で行う「パック料金」を提供している業者もあります。パック料金はお得な場合が多いですが、含まれるサービス内容(作業時間、スタッフ人数、対応可能なゴミの種類など)を必ず確認しましょう。自分の状況に合わないパック料金を選んでしまうと、かえって割高になる可能性があります。
また、追加料金が発生する可能性の有無についても、必ず確認するようにしましょう。
ゴミ屋敷の片付けの実績
ゴミ屋敷の片付けは、通常の不用品回収とは異なり、特殊なノウハウが必要です。そのため、ゴミ屋敷の片付け実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。チェックポイントは以下の3点です。
- 年間実績件数
- 施工事例の掲載
- 所有資格・所属団体
ビフォーアフター写真付きの施工事例を掲載している業者は、特に信頼できます。写真があれば、実際の作業の様子や仕上がり具合を確認できるため、業者選びの参考になります。また、自分と似たような状況の事例があれば、費用感や作業時間の目安にもなります。
清掃技術
ゴミ屋敷の片付けでは、単にゴミを運び出すだけでなく、その後の清掃も重要です。特に、害虫が発生していたり、異臭が染み付いていたりする場合には、専門的な清掃技術が必要になります。
そのため、ゴミの搬出だけでなく、ハウスクリーニングまで対応しているか確認しましょう。ゴミの片付けから清掃までワンストップで依頼できる業者であれば、手間と時間を節約できます。
また、長期間放置されたゴミ屋敷では、悪臭や害虫が発生していることが多く、専門的な消臭・消毒技術が求められます。オゾン脱臭機などの専用機材を使用して、徹底的に消臭・消毒を行ってくれる業者を選びましょう。
口コミ・評判
実際に業者を利用した人の口コミや評判は、業者選びの重要な判断材料となります。インターネット上の口コミサイトや比較サイトなどを活用して、業者の評判を確認しましょう。
単に「良かった」「悪かった」という評価だけでなく、具体的な作業内容やスタッフの対応、料金などについて、どのような点が評価されているのかを確認しましょう。また、一つの口コミサイトだけでなく、複数のサイトを比較することで、より客観的な評価を得ることができます。
まとめ
ゴミ屋敷の片付けは、多くの時間、労力、そして費用がかかります。自力での解決が難しい場合は、専門業者に依頼するのが賢明な選択です。この記事では、ゴミ屋敷の片付け費用相場や、業者選びのポイント、作業の流れなどについて解説してきました。
費用相場は、ゴミの量や種類、間取り、立地条件などによって大きく変動します。 間取り別の費用相場はあくまでも目安であり、正確な費用は現地見積もりによって決まります。2トントラック1台あたり15~20万円が相場の一つの基準となりますが、部屋の状況によって金額は大きく変わるということを覚えておきましょう。