一軒家の遺品整理を業者に依頼する際、まず気になるのは費用の問題ではないでしょうか。「どのくらい予算が必要なのか」「相場はどれくらいなのか」と不安に思う方も多いと思います。特に一軒家は、マンションやアパートと比べて間取りが広く、荷物量も多いため、費用面での負担が大きくなりがちです。
本記事では、一軒家の遺品整理にかかる費用の相場を間取り別に解説するとともに、費用が高くなる原因や安く抑えるコツ、信頼できる業者の選び方などを詳しく紹介します。
遺品を整理する際の費用面での不安を少しでも解消し、適切な予算計画を立てるための参考にしていただければ幸いです。
一軒家の遺品整理費用の相場と平均価格
遺品整理の費用は、住宅の規模や状況によって大きく変わります。総務省の調査によれば、遺品整理の平均費用は全国で約30万円とされていますが、これはあくまで平均値です。
一軒家の場合は間取りの広さや遺品の量によって、数万円から100万円以上まで幅広い費用設定があります。
この章では、一軒家の間取り別の費用相場を具体的に解説します。また、ゴミ屋敷状態や特殊清掃が必要なケースなど、通常より高額になる状況についても触れていきます。適正な予算計画を立てるための参考にしてください。
出典:総務省行政教科局|遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書(p18)
間取り別の費用目安と料金表
遺品整理の費用は主に「間取りの広さ」と「遺品の量」によって決まります。ここでは一軒家の間取り別に、全国平均の費用相場を紹介します。これらはあくまで目安であり、地域や業者、現場の状況によって変動することをご理解ください。
1LDK~2LDKの費用相場
小規模な一軒家では、部屋数が少なく作業範囲も限られているため、比較的費用を抑えることができます。ただし、長年住んでいた場合や趣味の道具が多いお宅では、見た目以上に物が蓄積していることもあります。
間取り | 費用相場(税込) | 作業の特徴 |
---|---|---|
1LDK | 約7万~15万円 | 部屋数が少なく、作業が比較的シンプル |
2LDK | 約10万~30万円 | 荷物の量や大型家具の有無で変動 |
3LDK~4LDKの費用相場
長年住み続けた家では、各部屋に生活用品や思い出の品が蓄積されていることが多く、整理・分類の作業量も増えます。特に子どもが独立した後も荷物が残されているケースでは、想像以上の物量になることもあります。
間取り | 費用相場(税込) | 作業の特徴 |
---|---|---|
3LDK | 約20万~40万円 | 一般的な一軒家で最も多い間取り |
4LDK | 約25万~70万円 | 部屋数が多く、作業量と人員が増加 |
5LDK以上の費用相場
5LDK以上の大型の一軒家では、部屋数の多さに比例して遺品の量も膨大になります。特に複数世代が同居していた家や、長年にわたって住み続けた家では、各部屋にさまざまな荷物が溜まっていることがほとんどです。
間取り | 費用相場(税込) | 作業の特徴 |
---|---|---|
5LDK | 約30万~80万円 | 大型の一軒家で物量も多い |
6LDK以上 | 約35万~100万円以上 | 作業日数が長期化、スタッフ数も増加 |
ゴミ屋敷の片付け費用や特殊清掃が加算される場合
通常の遺品整理に加えて、特殊な状況が重なると費用は大幅に増加します。特に「ゴミ屋敷」状態や、特殊清掃が必要なケースでは、基本料金に加えて追加費用が発生します。
ゴミ屋敷の片付け費用
ゴミ屋敷状態の家では、物を整理するだけでなく、衛生的な問題にも対処する必要があります。長期間放置された生ゴミや汚物は異臭の原因となり、カビや害虫の発生も招きます。こうした状況では、消臭・消毒作業が必須となり、専用の機材や薬剤を使用するため費用が加算されます。
状態 | 追加費用の目安 | 作業内容 |
---|---|---|
軽度のゴミ屋敷 | +10万~30万円 | 大量ゴミの分別・処分 |
中度のゴミ屋敷 | +30万~50万円 | ゴミ処分に加え、害虫駆除・消臭作業 |
重度のゴミ屋敷 | +50万~100万円以上 | 大規模清掃、床や壁の修繕も必要 |
特殊清掃が必要なケース
孤独死や事故が発生した家屋では、通常の清掃では対応できない「特殊清掃」が必要になります。特殊清掃とは、専門的な技術や資格を持った作業員が行う高度な清掃・消毒作業です。
特殊清掃の種類 | 追加費用の目安 | 作業内容 |
---|---|---|
消臭・消毒作業 | +20万~40万円 | 悪臭除去、菌・ウイルスの消毒 |
害虫駆除 | +5万~15万円 | 蛆・ゴキブリ・ダニなどの駆除 |
血液・体液の除去 | +20万~50万円 | 専門的な技術による完全除去 |
総額100万円を超えるケース
一軒家の遺品整理で総額100万円を超えるようなケースは、次のような条件が重なった場合に発生します。
- 5LDK以上の大型一軒家で遺品が膨大
- ゴミ屋敷状態で物量が異常に多い
- 孤独死などで特殊清掃が必要
- 立地条件が悪く、搬出作業が困難
- 建物の老朽化で修繕工事も必要
これらの条件が複数重なると、遺品整理の基本料金に加えて、特殊清掃費用や修繕費用、追加サービス料などが積み重なり、総額が100万円を超えることも十分にあり得ます。
一軒家の遺品整理費用が高くなる4つの原因
遺品整理は、特に一軒家の場合は費用面で予想以上に高額になることがあります。マンションやアパートと比較して、一軒家の遺品整理が高くつく理由には様々な要因が関係しています。
この章では、一軒家の遺品整理において費用を押し上げる主な要因を解説します。
①長年の暮らしで蓄積された大量の家財道具の処分費用
一軒家の遺品整理で費用が高くなる最大の原因は、長年にわたって蓄積された膨大な家財道具の量です。単身向けの賃貸物件とは比較にならないほどの物量が、作業時間と処分費用を押し上げます。
蓄積の要因 | 費用への影響 |
---|---|
広い収納スペース(押入れ・納戸・物置など) | 見えない場所に大量の品が溜まりやすい |
複数世代での居住歴 | 故人だけでなく親族の持ち物も混在 |
大型家具・家電の数 | 処分費用が一気に高額化 |
季節品の保管 | 四季の衣類や道具が全て保管されている |
一軒家では、「いつか使うかもしれない」という理由で物を捨てずに済む環境があるため、数十年分の品々が溜まっていくことがあります。特に高齢者の自宅では、昭和時代の家電や家具がそのまま残されているケースも珍しくありません。
さらに、大型家具や家電の処分には専門の設備や人員が必要で、自治体の粗大ごみでは対応できないものも多く、処分費用が加算されます。
②広範囲に及ぶ作業エリアと複雑な間取り
マンションやアパートとは異なり、一軒家には多様な空間が存在し、それぞれに片付けが必要となるため、作業量が格段に増えます。
- 複数階層(1階・2階・屋根裏・地下)
- 庭や車庫、物置などの外部スペース
- 離れや納戸など、建物本体以外の収納場所
- 床下収納や造り付け収納などの隠れスペース
「どこに何があるか」の把握だけでも時間がかかり、屋根裏や床下などアクセスが難しい場所からの搬出作業は、特殊な技術や設備が必要な場合もあります。
広範囲にわたる作業を効率的に進めるためには、複数のスタッフが同時に作業する必要があります。作業員の数が増えれば人件費もその分増加し、1日で終わらない場合は日数分の人件費・交通費なども加算されます。
③搬出作業が難しい立地条件と運搬経路
マンションのようにエレベーターがある環境とは異なり、一軒家特有の条件が搬出作業を複雑にする要因となります。
- 山間部や傾斜地にある住宅
- 細い路地や狭い住宅街
- 車両が近づけない敷地
- 駐車スペースが確保できない場所
- 階段が多い構造の住宅
これらの条件下では、通常なら大型トラックを横付けして効率よく荷物を積み込む作業が困難になります。その結果、小型車両での何度もの往復や、長距離の人力での運搬が必要となり、作業時間と人件費が増加します。
特に古い住宅街や山間部の一軒家では、道幅が狭く大型車両が入れないケースも珍しくありません。このような場合、荷物を一旦リレー方式で運び出し、離れた場所に停めた車両まで運ぶ必要があり、作業効率が大幅に低下します。
④追加サービスやオプションによる費用増加
一軒家の遺品整理では、基本的な片付け作業に加えて、様々な追加サービスやオプションが選択できます。必要なサービスを見極め、費用対効果を考慮した選択が重要です。
サービス種類 | 内容 | 費用への影響 |
---|---|---|
遺品供養 | 仏壇・位牌・アルバム等の供養 | 数万円〜 |
買取サービス | 骨董品・貴金属・家電などの買取 | 費用軽減の可能性 |
ハウスクリーニング | 退去に向けた専門的清掃 | 数万円〜10万円程度 |
不用品のリサイクル | 再利用可能品の引き取り | 処分費軽減の可能性 |
一軒家の遺品整理後には、ハウスクリーニングやリフォームなど、次の段階に向けた作業が必要になることも多いです。売却や賃貸に出す予定がある場合は特に重要で、キッチンやバス・トイレなどの水回り、床や壁の清掃・補修には専門業者の技術が必要です。
一方で、費用を抑えられる可能性があるサービスもあります。骨董品や家電製品、家具などの買取サービスを利用すれば、処分費用の一部を相殺できることもあります。また、リサイクル可能な品を分別することで、廃棄処分費を削減できる場合もあります。
一軒家の遺品整理費用を安く抑える4つのポイント
一軒家の遺品整理は、費用面で大きな負担になることがあります。特に広い間取りや物量が多い場合、数十万円から場合によっては100万円を超える費用がかかることも珍しくありません。しかし、適切な準備と知識があれば、この費用を抑えることが可能です。
この章では、一軒家の遺品整理にかかる費用を効果的に節約するための具体的なポイントを紹介します。
①事前に整理できるものは自分で整理する
遺品整理を業者に依頼する前に、自分たちでできる範囲の整理を行うことで、費用を大幅に抑えることができます。業者に依頼する費用は主に作業量や運搬量に比例するため、事前整理によってその量を減らすことが費用削減の第一歩です。
- まず「残すもの」と「処分するもの」を大まかに分類する
- 家族や親族で分けることが明確な形見は先に取り分けておく
- 書類や写真などの個人情報が含まれるものを仕分ける
- 小さな衣類や日用品など、自分で処分できるものは分別しておく
特に重要なのは、遺品整理業者に依頼する前に、貴重品や重要書類(通帳、保険証書、不動産関連書類など)を見つけ出しておくことです。これらは業者に任せず、自分たちで確認・保管することで、大切なものの紛失を防ぎます。
また、小さな日用品や衣類などは、ゴミ袋に入れて自治体の回収日に出すなど、自分たちで処分できるものも多いです。特に、一般ごみとして処分できるものを先に片付けておくことで、業者が対応すべき量を減らすことができます。
②売却できそうなものは買取りに出す
遺品の中には、価値のある品々が含まれていることがあります。これらを適切に買取りに出すことで、遺品整理の費用を相殺できる可能性があります。
カテゴリー | 具体例 |
---|---|
貴金属・宝飾品 | 金・プラチナ製品、ブランド時計 |
骨董品・美術品 | 掛け軸、陶磁器 |
家電製品 | 比較的新しい家電、高級オーディオ |
ブランド品 | バッグ、財布、洋服 |
切手・古銭 | 記念切手、古銭コレクション |
遺品整理業者の中には、買取サービスを提供している会社もあります。こうした業者に依頼すれば、整理と買取を同時に行ってもらえるため、手間が省けるだけでなく、買取金額を整理費用から差し引いてもらえるケースもあります。
しかし、より高値で売却したい場合は、専門の買取業者に依頼する方が有利なことが多いです。特に価値のありそうな品は、専門店での査定を受けることをおすすめします。例えば、貴金属は貴金属買取店、骨董品は骨董品店というように、専門性の高い業者に依頼することで適正な評価を受けられます。

③複数の業者から見積もりを取得する
遺品整理業者の選び方で最も重要なのは、複数の業者から見積もりを取って比較することです。同じ条件でも業者によって料金体系や対応サービスに大きな差があるため、比較検討が費用削減の鍵となります。
見積もり比較の際は、総額だけでなく、サービス内容や対応の丁寧さも考慮することが大切です。例えば、以下のような点を比較してみるとよいでしょう。
- 基本料金に含まれるサービスの範囲
- 一軒家の遺品整理の実績
- キャンセル料や追加料金の発生条件
- アフターフォローの有無
- 口コミや評判の良さ
見積もりを比較した結果、料金に大きな差がある場合は、なぜその差が生じているのかを確認することも重要です。単に安いだけの業者を選ぶと、後から追加料金が発生したり、サービスの質が低かったりする可能性もあります。
④リサイクルや寄付を活用する
遺品の中には、まだ十分に使える品々も多く含まれています。これらをすべて廃棄処分するのではなく、リサイクルや寄付を活用することで、処分費用を抑えながら社会貢献にもつながります。
活用方法 | 対象となる品物 | メリット |
---|---|---|
リサイクルショップ | 家具、家電、ブランド品 | 買取金額を得られる |
フリマアプリ | 雑貨、衣類、日用品 | 自分のペースで売却できる |
寄付団体 | 衣類、書籍、日用品 | 社会貢献になる |
自治体回収 | 資源ごみ、粗大ごみ | 低コストで処分できる |
リサイクルショップやフリマアプリを利用すると、まだ使える家具や家電、衣類などを現金化できます。特に状態の良い家電製品や家具、ブランド衣類などは、意外な高値がつくこともあります。ただし、年式が古いものや傷みが激しいものは買取対象外となることも多いので、事前に確認が必要です。
寄付という選択肢も検討価値があります。衣類や日用品、書籍などは、福祉団体や児童施設、国際支援団体などに寄付することで、必要としている人々の役に立ちます。例えば、古着は途上国支援団体に、書籍は図書館や児童養護施設に、日用品は福祉施設になど、用途に応じた寄付先を選ぶことができます。
失敗しない遺品整理の業者選び!悪徳業者の見分け方・優良業者の条件とは
一軒家の遺品整理を業者に依頼する際、業者選びが重要です。適切な業者を選ぶことで、費用面だけでなく、作業の質や心理的な負担にも大きな違いが生まれます。しかし、遺品整理業界には残念ながら悪徳業者も存在し、トラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。
この章では、悪徳業者の特徴と見分け方、そして反対に信頼できる優良業者の条件について詳しく解説します。これから遺品整理を依頼しようと考えている方は、ぜひこれらのポイントを参考に、安心して任せられる業者を選んでください。
要注意!悪徳遺品整理業者の特徴と見分け方
遺品整理業界には、残念ながら悪質な業者も存在します。そうした業者に依頼してしまうと、高額な追加料金を請求されたり、貴重な遺品が紛失したりするなどのトラブルに発展する可能性があります。悪徳業者を事前に見分けるためのポイントを押さえておきましょう。
警戒すべきサイン | 具体的な例 |
---|---|
不明瞭な料金体系 | 「一式○○万円」と曖昧な見積り |
過度な安さ | 相場よりも極端に安い料金設定 |
見積りなしの即決断 | 現場確認なしに料金を提示 |
許可証・資格の不足 | 古物商許可がない |
会社情報が記載されていない | 住所や代表者名が確認できない |
口コミや評判も重要な判断材料です。特に「作業後に連絡が取れなくなった」「見積りと大幅に異なる請求をされた」「貴重品がなくなった」といった口コミがある業者は避けるべきでしょう。
こうした悪徳業者の特徴を事前に把握し、見積り時に慎重に確認することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
安心して依頼できる優良業者の選び方と確認ポイント
信頼できる遺品整理業者には、いくつかの共通する特徴があります。以下のポイントを参考に、安心して依頼できる業者を見つけましょう。
確認ポイント | 具体的な内容 |
---|---|
明確な料金体系 | 作業内容と費用の内訳が詳細に記載された見積書 |
必要な許可・資格 | 古物商許可、遺品供養士資格など |
充実した実績 | 施工事例や顧客からの評価が豊富 |
丁寧な対応 | 見積り時の説明が丁寧で質問にも誠実に回答 |
アフターフォロー | 作業後のサポート体制が整っている |
実績の豊富さが優良業者の条件の一つです。多くの施工事例を持ち、顧客からの評価が高い業者は、それだけ多くの経験と知識を持っていると考えられます。会社のウェブサイトやパンフレットに実績が掲載されているか、また実際の作業写真なども公開されているかをチェックしましょう。
業者の対応の丁寧さも見逃せないポイントです。見積りの段階での説明が丁寧で、質問に対して誠実に回答してくれる業者は、作業時も同様に丁寧な対応が期待できます。特に遺品整理は、故人の思い出が詰まった品々を扱う繊細な作業です。物だけでなく、ご遺族の気持ちにも配慮できる業者を選ぶことが大切です。
一軒家の遺品整理費用についてよくある質問
ここでは、一軒家の遺品整理費用についてよくある質問に回答していきます。
- 一軒家の遺品整理に活用できる自治体のサービスや補助金はある?
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遺品整理目的でそのまま使える補助金は基本ありませんが、空き家バンクを通じた家財処分補助や粗大ごみの行政サービスなどを組み合わせることで、費用負担を軽減できます。
遺品整理関連の支援制度- 空き家バンク登録物件への補助金:物件を自治体の空き家バンクに登録することを条件に、家財処分費用の一部(多くは上限10万円程度)を補助
- 高齢者向け粗大ごみ収集支援:一部自治体では高齢者世帯向けに粗大ごみの無料収集サービスを提供
経済的に困窮している場合は、福祉課や生活困窮者自立支援窓口への相談も検討してみましょう。支援制度を利用する際は、最新の条件や申請手続きを自治体窓口で確認することが重要です。
- 遺品整理費用は誰が払う?相続放棄した場合はどうなる?
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遺品整理にかかる費用は、原則として故人の相続人が負担するのが一般的です。法律上、相続人は故人の権利義務を引き継ぐことになるため、遺品の整理・処分に関する責任も負うことになります。
- 相続人が複数いる場合:法定相続分に応じて分担するのが原則
- 遺産がある場合:遺産から支払うことが可能(相続人全員の合意が必要)
- 遺産が少ない場合:相続人が自己負担で賄うことになる
- 賃貸物件の場合:原状回復義務があり、その費用も相続人負担
相続放棄をすると、相続開始時に遡って相続人ではなかったことになるため、原則として遺品整理費用を負担する義務もなくなります。しかし、相続放棄をしたからといって、すぐに全ての責任から解放されるわけではありません。
相続放棄を検討している場合、遺品の処分は放棄手続き完了まで行わないようにしましょう。処分すると放棄が無効になる恐れがあります。
- 遺品整理で捨ててはいけない物はある?
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遺品整理を進める際、誤って捨ててしまうと法的問題や手続き上のトラブルを招く可能性がある重要な品々があります。遺品を仕分ける前に、捨ててはいけないものを把握しておくことが大切です。
【絶対に捨ててはいけないもの】
種類 注意点 遺言書 相続内容を左右する法的文書。公正証書遺言や自筆証書遺言の形式がある 金銭・通帳・証券類 現金、預貯金通帳、株券など。相続財産として適切に分配する必要がある 権利証・登記済証 不動産の所有権を証明する重要書類。紛失すると手続きが複雑化 印鑑(特に実印) 各種手続きに必要。印鑑登録証明書と共に保管を 身分証明書類 運転免許証、パスポート、保険証など。身分証は返却や廃棄手続きが必要 また、相続手続きに必要な「戸籍謄本」「住民票」「年金手帳」「保険証書」なども大切に保管しておく必要があります。故人の借金に関する書類も債務整理のために必要ですので、処分せずに取っておきましょう。
デジタル遺品(パソコン、スマートフォン、各種デジタルアカウント情報など)も近年重要性が高まっています。故人のIDやパスワードが記されたメモなども、オンラインアカウントの整理に役立つ可能性があります。
- 孤独死やゴミ屋敷で特殊清掃が必要な場合、どんな手順になる?
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孤独死現場やゴミ屋敷の特殊清掃は、通常の遺品整理とは異なる専門的な対応が必要です。こうした特殊な状況では、衛生面や法的手続きに配慮した段階的な作業が行われます。
【特殊清掃の基本的な流れ】
STEP発見と通報- 第一発見者は警察に通報
- その後遺体が搬出されるまで現場保存する
- 警察による検視・検証の完了を待つ
- 遺体搬送後に現場が解放される
STEP特殊清掃業者の選定と見積もり- 特殊清掃の実績がある専門業者から見積もりを取得
- 現場の状態(発見までの期間、季節、汚染状況)により費用は変動
- 作業内容と料金の詳細な確認(消毒・消臭・原状回復の範囲)
STEP実際の清掃作業- 専門装備(防護服・マスク・ゴーグル等)での作業
- 汚染物の除去と専用薬剤による消毒・殺菌・消臭
- 床下浸透や壁への染み込みがある場合は部分解体も
- 廃棄物の適切な分別と処分(感染性廃棄物として特別処理)
STEP原状回復とフォローアップ- 必要に応じた床材や壁の張り替え
- オゾン消臭など残留臭気への対応
- 完了確認と報告書の作成
特殊清掃は衛生環境の回復と二次感染防止が最優先事項です。経験と専門知識を持つ業者に依頼することで、適切な処理と精神的負担の軽減につながります。
- 遺品整理の見積りより最終的な請求額が高くなることはある?
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遺品整理では、見積もり金額よりも最終的な請求額が高くなるケースが少なくありません。
【請求額が高くなる主な原因】
原因 具体例 物量の誤認 見積もり時に確認できなかった押入れ奥や床下収納の荷物 作業範囲の拡大 想定外の汚れや破損の発見による追加作業 特殊処分品の発生 見積もり後に発見された家電リサイクル品や産業廃棄物 不透明な見積もり 「一式」と記載された概算見積もりによる追加費用 悪質な営業手法 意図的に安い見積もりを出し、作業途中で追加料金を要求 悪質な業者の場合、当初は格安の料金を提示し、作業開始後に「物量が想定以上」「特殊処理が必要」などと言って高額な追加料金を請求するケースがあります。特に高齢者をターゲットにしたこうした手法には注意が必要です。
- 遺品整理後の一軒家をどう活用すればいい?
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遺品整理を終えた一軒家の活用方法はいくつかあり、不動産の状態や立地条件、ご家族の状況などによって最適な選択肢が異なります。将来の資産活用の観点から、メリット・デメリットを踏まえて検討することが大切です。
【一軒家の主な活用方法】
活用方法 メリット デメリット 売却する 一括で資金化できる維持管理の負担がなくなる 売却後は取り戻せない不動産市場の影響を受ける 賃貸に出す 定期的な家賃収入が得られる資産として保有し続けられる 管理の手間がかかる空室リスクがある修繕費用の負担 自分で住む 住み替え費用が不要思い出の家を継承できる 維持費や固定資産税の負担古い家屋の場合は修繕費が必要 空き家として管理 将来的な選択肢を残せる価値が上がるタイミングで売却可能 管理費用が継続的に発生空き家のリスク(防犯・劣化) いずれの選択肢を取る場合も、まずは相続登記を完了させておくことが重要です。決断を急がず、不動産の専門家や税理士などに相談しながら、家族間でよく話し合って最適な活用法を見つけましょう。
まとめ
一軒家の遺品整理費用は、間取りの広さや物量によって大きく変わります。1LDK~2LDKなら7万~30万円程度、3LDK~4LDKで17万~70万円程度、5LDK以上になると27万~100万円以上と相場は幅広く、ゴミ屋敷状態や特殊清掃が必要な場合はさらに高額になります。
費用を抑えるためには、事前に自分でできる整理を行う、売却できるものは買取に出す、複数の業者から見積もりを取る、オフシーズンや平日を狙うなどの工夫が効果的です。
業者選びでは、不明瞭な料金体系や過度な安さを提示する業者には注意し、明確な料金内訳と実績のある信頼できる業者を選ぶことが大切です。
マインドカンパニーでは、IICRC認定国際資格を持つスタッフが在籍し、2,000件を超える特殊清掃の実績があります。特に消臭除菌技術に強みを持ち、きめ細やかな配慮と明朗な料金体系で、遺品整理に関するさまざまな課題解決をサポートしています。
遺品整理は心理的にも経済的にも負担の大きい作業ですが、専門知識と豊富な経験を持った業者に依頼することで、その負担を軽減することができます。大切な方の遺品を丁寧に整理し、次のステップに進むためのお手伝いを、ぜひマインドカンパニーにお任せください。